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選択肢は1です。

 投稿者:アレース@遅れて本当にすいませメール  投稿日:2001年 6月11日(月)06時32分11秒
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  「その短剣、よければ譲ってくれないかな?」

 ウロボロスのその言葉に、

「いやです」

 Kuuは笑顔と共にあっさりと断った。

「これは、大切な資金源ですから。ただであげるわけにはいきません。」

 そのときのkuuの目は、何かに取り憑かれたように輝いていた、とは花瓶の後談である。

「……なるほど。君はお金が欲しいんだね。」

「ええ! もちろんですよ!」

 語尾に力を入れるkuuの言葉に、ウロボロスは微笑を浮かべると、優しく言った。

「"時は金なり"だ。そして今君は無限のときを有している。さて、それでは問題です。」

 ウロボロスの目が怪しく輝きだす。kuuは自分がその光に飲み込まれそうになるのがわかった。
しかし抵抗できない。だんだんと体の力が抜けていく。

「時=金、としたときの今の君の財産は?」

「へ? れもいまあたしにかねはありませんよ?」

 聞き返すkuuの瞳に輝きはない。既に飲み込まれてしまっている。ウロボロスは続ける。

「君には今あふれ返るほどの財産がある。はいかいいえで答えてください。」

「ほえ? いやれもかねはかねらから…」

 既にkuuから判断能力は欠落していた。残っているのは金に対する執着心のみだ。
 
 ウロボロスは口調をより強くすると、もう一度だけ問う。

「ファイナルアンサー?」

「は、はいなるあんさー」

…………

………………

……………………

 永遠に続くかと思われた間の後に、ウロボロスが口を開く。

「残念。これは没収だ。」

 そう残すと、ウロボロスはkuuの手から剣を取り上げ、その場からいなくなった。

 kuuはそのまま立ち尽くしていた。やがて涙とともにひとつの台詞。

「かね…」

 力の抜けたkuuに持たれていた袋入りの花瓶は、地面に落ちて割れていた。

「今、君は無限のときを有しているんだよ。もちろん、君だけじゃないけどね。」

 ウロボロスはくすっと笑うと、ザンヤルマ○剣を握り締めると、それを粉々に砕いた。

「まずは一つ、か。さて次は、っと。ん? おかしいな。座標の特定が上手く……。」

 その台詞を最後に、ウロボロスの姿は霧のように消えた。
 
 
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