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1.力は満ちた…ついに覚醒する【○○】!(前半)

 投稿者:藤原眠兎メール  投稿日:2001年 5月 3日(木)00時59分40秒
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「あら大変」
 ちっとも大変ではなさそうに時音は呟いた。
 その視線の先にはフォルチュナーブルー号より送られてくる各種のデータがめまぐるしく動いて
いる。
 怪訝そうな目で時魚が時音を見る。
「あら大変って、どうかしたの?」
 時魚の言葉に、時音は静かにグリーンティの入ったティーカップを置くと、
 てへ☆
 とお茶目に小さく舌を出した。
「失敗しちゃったのね?」
 極めて簡潔に一言で時魚は確認すると、軽くデータのチェックを始めた。
 めまぐるしく変わる状況に、眩暈を覚えながら結論を導き出して行く。
 しかしながら。
 出た結論は眩暈を覚えるどころの話ではなかった。
「最悪ね…時間連結現象、空間の閉塞連続化……」
 軽くため息をついて、最良の結論を導き出そうと軽く思考を巡らせる。
「大丈夫、きっと中の生徒達やじゅらいくんが何とかしてくれるから。」
 それだけ言うと、時音は再びティーカップを手にとった。
 時魚はため息をつくと、それもそうね、と一言だけ答える。
 だけど、だからと言って不安ががなくなるものではなかった。
「終わらない学園祭、か。楽しいからって、異常に気付かない…なんて事は無いわよね?」
 時魚は己の不安を言葉にし、
「………多分」
 時音はほんのちょっとだけ自信なさそうに呟いた。


 学園祭の最中に図書館を訪れる者はいないわけではないが、やはりあまりいるものでもない。
 だから。
 彼が、中央図書館最深部から出てきたことを誰も気付いてはいなかった。
 灰色の髪、白い肌、それに赤い目。
 他の生徒と同じ様な制服を着用し、見た目にはここの生徒と何ら変わるところは無かった。
「ふむ、シャバの空気はいいねぇ。何百年ぶりだったっけ?」
 薄く笑みを浮かべながら少年は呟いた。
 歌はいいねぇと言わせたらどこかの誰かにそっくり。
 少年は上機嫌そうに学園祭で盛りあがる校内を、ふらふらと歩いていた。
 ちょうどその前方からは右手にコンビニの袋、左手に小さな短剣をもった女生徒が歩いてくる。
「ああ、花瓶さん、ワタシはもう悔しくて…」
『へふっほっへっはふ』
 女生徒の呟きにコンビニの袋から謎の声が返事(?)をした。
 女生徒はKuuであり、コンビニの袋の中身は再構成中の花瓶のかけらだった。
 
 
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